札の種類を書き留めた京の二町
どんな伝承か
京都の町では、降ってきた札の種類を書き留めた記録が二つ残っている。二条通の仁王門町では十月の晦日から十二月八日までのあいだに、愛宕山大権現が二枚、不動明王・大黒天・天満宮・水天宮・池鯉鮒大明神が各一枚。五条橋東二丁目では十月二十五日から十二月六日までに伊勢皇太神宮が五枚も降り、ほかに不動明王や大黒天、白鬢大明神、稲荷大明神、金毘羅大権現、祇園社、歓喜天、石山寺、金山彦命、雷除、開運の札が各一枚と、洗米が加わった。商家には恵比須・大黒天が偏って降っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。