施米を受けた家に降った浅間の札
どんな伝承か
いまの清水の一帯では、はじめ駿府への参詣という形で騒ぎが起こり、十月の中旬には江尻でも札が降った。降ったのは十五種類二十四枚で、その明細まで残っている。札の降った家は門前に榊や竹を立てて注連を飾り、七日のあいだ祭りを営んだ。降札を受けた家のなかには、慶応の初め、暮らし向きの立ちゆかない者の一人として施米を受けた利兵衛の家もあり、そこには富士浅間神社の札が降っていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。