昭和十三年頃のこと
どんな伝承か
静岡県清水市(現静岡市清水区)での昭和十三年頃の話。危篤に陥ったある女性が、赤い橋を渡っていくと向こうに広いお花畑があり、白い着物に三角巾をつけた三人が手招きをしていた。あまりの美しさに吸い寄せられるように歩き出した途端、橋の中ほどで後ろから子供たちが「お母さーん」と叫ぶ声が聞こえ、はっと立ち止まって振り返った。こうして危篤状態から脱したのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。