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暗い穴の先の花園から戻った老婆

所在地東京都文京区本郷
年代大正八年
登場多田ちとせ
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

大正八年ごろ、六歳だった語り手は祖母に連れられてよく寄席へ通い、そこで親しくなった老婆が家に来て話したことがある。老婆は病気で寝ついたとき、周りの者が手を握ったりするのが面倒で、死んでもかまわないと思っていた。気がつくと暗い穴のような所を歩いており、風がひゅうひゅうと吹いていた。みなの呼ぶ声がうるさいので振り切って進むと、明るい花園に出た。よい所へ来たと思っていたが、呼ぶ声がいっそう強くなり、仕方なく戻った。すると目が覚めて、自分は床に寝ていたのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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