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借金催促を恨んで狐持ち中傷

所在地島根県出雲市
年代不明(明治期)
登場弘法大師信者の祈禱僧、ある財産家
出典憑きもの持ち迷信――その歴史的考察(改訂版)

どんな伝承か

島根県簸川郡今市町(現在の出雲市)では、今なお盛んに狐持ちが信じられ、この辺りでは弘法大師の信者が祈祷をするという。今市から一里ばかりのところにある寺院の坊主が、営利的に狐ばらいの祈祷の根元をなしているといわれた。今市の東一里ばかりの某村では、昔ある財産家を狐持ちだと刻印づけた人がいたが、その原因を調べてみると、まったく借金催促があまりにも厳しかったのを恨んだ結果であったという。さらに能義郡の某村には、狐持ち系統のなかでも別系の大狐持ち系統といわれる家筋の大富豪があったと伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

憑きもの持ち迷信――その歴史的考察(改訂版)(速水保孝・速水保孝・憑きもの研究・昭和(改訂版))

速水保孝『憑きもの持ち迷信―その歴史的考察』の改訂版。自ら狐持ちの家に生まれた著者が、つきもの持ち迷信による差別を内側から告発し、その歴史的基盤を考察する。序章で研究に志した動機・問題の核心・結婚に直面しての苦悩を語り、人権を脅かす実例として狐持ちにまつわる隔地心中、次々と破談になる三兄妹、隠岐の人狐解消決議、犬神が乳児を食ったと絶交、堆肥小屋に外道を飼うを挙げる。

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