湖陵村の狐持ち解消運動
どんな伝承か
島根の出雲地方では、いざ縁組という段になると必ず相手方の家筋が調べられ、筋が悪いとなれば本人同士がいかに望んでも親が強引に反対し、親類がどこまでも反対して親族の縁を切るという。やむなく親が親子の縁を切る例も跡を絶たず、板挟みになった本人同士が心中する事件も実際に起きている。これに対して手を打っていないわけではなく、旧藩時代から啓蒙運動が行われ、近年は青年団や婦人会の会合でもしばしば繰り返されてきた。ことに島根県では新生活運動の一環としてこれを取り上げ、県広報文書課が率先して乗り出し、それに応えて簸川郡湖陵村では村を挙げて解消に奔走している。しかし効果は必ずしも歴然としていない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・石塚尊俊・民俗学・昭和(民俗調査))
民俗学者・石塚尊俊『日本の憑きもの―俗信は今も生きている』。日本各地の憑きもの俗信を実地調査と文献で体系化した研究の決定版。