蘇生した才一郎が
どんな伝承か
慶応三年十月十四日、七五三縄から下ろされて息を吹き返した沢井才一郎は、翌日目を覚まして手水をつかい、鋏を求めた。渡すと銀紙に包まれていた物を受け取り、その銀紙を四つに切って、習ったこともないのに手馴れたわざのように手軽く御幣を刻み、前日折れた竹を切って串を削り、御幣を挟んだ。柳田泰治がどうして御幣を刻むことを覚えたのかと問うと、昨日御山のほうで教えてもらったと答えた。御山では、柳田家の代参として来た印に御札四枚を授かり、柳田家・町内・自宅・親類へ御幣を添えて一枚ずつ配分せよと命じられたと語ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)