血みどろの寝巻の夫
どんな伝承か
昭和二十二年二月十三日、「シミヅキトクスグコイ」という会社からの電報が届いた。工事場で負傷でもしたのかと案じつつ、翌朝早く龍王駅で待っていると、妻が自転車に乗せられて駆けつけ「今朝死去の電報が届いた」と告げた。工事監督中に頭を強く打ったのだという。その前夜、妻の元へ白絣の寝巻姿で前髪を乱し、頭に血みどろの包帯を巻いた夫が現れ「おっかさん」と呼びかけたという。夕刻、名古屋に着き葬儀場で棺を開けると、遺体は前夜妻が見たままの姿で横たわっていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。