トップ大阪府の伝承大阪市

男装の美人

所在地大阪府大阪市中央区安堂寺町
年代五十年ほど前(明治初期)
登場喜助、金剛座の弟子と備後屋の内儀
出典お化と幽霊 怪談揃ひ

どんな伝承か

芝居の下働きの喜助は、夜明け前に二人の坊主が棺桶を運ぶのを見た。坊主は棺から娘の死骸を引き出し、頭といわず手足といわず滅多打ちにしてから、再び棺に入れて宙を飛ぶように駆け出した。喜助が後を追うと、太左衛門橋を渡り三休橋を越え、心斎橋筋を北へ行き、安堂寺町を少し西へ入った南の家の門でぱたりと止まった。見ると坊主も棺桶も掻き消え、あたりは墓の跡であった。その家は備後屋という。喜助が訪ねて内儀に問うと、十六、七の娘が今朝方ひどく苦しんだという。内儀は二十年前、男装のまま高野山の僧に身を売られた過去を語り出した。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

お化と幽霊 怪談揃ひ(明治時代後期(推定))

本書『お化と幽霊 怪談揃ひ』は、明治時代に大文館編輯部により編纂された怪談集であり、化け猫、怨霊、大入道など多様な超自然現象を扱う。主要テーマは、社会的弱者(娼婦、下女、村娘)への虐待と階級差別に由来する呪いと復讐である。兵庫県と大阪府が舞台の中心であり、遊郭での憑依現象、精神病院での怪病、山間部での大入道の出現など、当時の社会構造と結びついた怪異が描かれる。

種別から探す

幽霊高野山男装因果棺桶

大阪市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『お化と幽霊 怪談揃ひ』の伝承