阿波小松島の六枚の降札
どんな伝承か
『ええじゃないか』の終焉期の事例として、慶応四年三月一日から九日にかけて、阿波(徳島県)勝浦郡小松島に六枚の降札があったことが挙げられる。慶応四年三月以降の事例は但馬・播磨・丹後の一帯に多くみられ、その終焉地域と目されるが、それにかぎらず、大坂の鍛冶屋町や信濃伊那郡などでも遅くまでお札降りが続いた。小松島のこの六枚の降札も、そうした遅い時期まで続いた四国側の事例のひとつである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。