神戸開港場の砂持ち
どんな伝承か
慶応三年十月中旬、神戸開港場の用地造成に際し、俄か仕立ての「砂持ち」踊りの騒ぎが起きた。同じ頃の大坂でも、稲荷社遷宮に伴う豊年踊りや、地築砂持と名付けられた俄躍りが「前代未聞」と評されるほど流行し、長州征伐中止を祝う「長州躍」とも呼ばれた。豊年踊り・稲荷踊り・砂持ちはほぼ同種の乱舞とみられ、幕末期に各地で頻発した「ええじゃないか」に先立つ熱狂的な群集乱舞現象の一例とされている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。