医師に匙を投げられた重い胸の病の宗忠が
どんな伝承か
文化十一年正月十九日、三年越しの病に医師が匙を投げ、備前大元の黒住宗忠は天命と覚悟した。そのとき、父母の急死を悲しんで陰気になったからこの大病にかかったのだ、心を陽気にすれば治るはずだと思い至り、天恩の有難さに心を向けたところ、その時を境に病は軽快に赴いた。二か月後の三月十九日、入浴して縁側に匍い出て太陽を拝むと三年越しの病が一時に全快した。さらに十一月十一日冬至の朝の日拝では、太陽の精気が身体全体に満ちわたり肺腑に徹る思いがした。これを黒住教では「天命直受」と呼ぶ。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)