念写実験 - 高橋夫人の事例
どんな伝承か
千里眼問題が世間を騒がせるなか、高橋夫人は兄坂口二の誘導によって念写能力を現し、十字架や文字などの念写に成功したと伝えられる。著者は坂口医師宅や自宅で三回の実験を行った。自宅での実験では、新しい種板を三枚重ねて黒紙に包み、幾重にも封印した箱を厨子に納めて見張らせた。夫人は厨子の前で合掌し題目を唱え「妙法の字が出ました」と唱えて力を凝らし、やがて「写りました」と言って倒れ眠った。箱を解いて現像すると、三重ねの種板の一番上に「妙法」の二字が立派に現れ出ていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊の現象(福来友吉・明治四十三年~大正期)
本書『心霊の現象』は、明治~大正期の心霊研究者・福来友吉による学術的な心霊現象論である。著者は念写実験(長尾夫人、高橋夫人の事例)を通じて超常現象の実証を試み、潜在精神・潜在意識の存在と活動を科学的に検証する。また夢の神秘性、潜在記憶、死霊との接触、ヒステリー現象などを、催眠術やフランスの心理学実験(ジャーネー、シャルコー)の知見を引用しながら分析している。