早淵の牛打坊焼き殺し
どんな伝承か
徳島市国府町早淵では、旧七月十三日、子供たちが小屋をつくり、めいめい笹や棒切を持って「牛打坊焼き殺せ」と連呼しながら、牛打坊を小屋に追い込む所作をした。そのあと僧の読経がすむや否や、小屋を焼き払う。この行事は戦前まであったという。牛打坊は牛馬の小屋に入って秣桶をなめるといい、その秣桶を使った牛馬は死ぬといわれた。著者は、これも禍いする怨霊を追い出す盆行事の一変化であろうとみている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。