濱田地震前に潮が引く
どんな伝承か
地震の前には、海の潮位に異変が現れることがある。明治五年の浜田の地震の時には、三十分ほど前から潮が引き始めたという。また寛政四年の陸奥の地震にも、潮が常になく著しく引いたと伝えられる。海ではこの水準変動がはっきりと分かるが、陸ではわかりにくい。関東大震災でも横須賀海軍工廠の検潮器が、九月一日午前四時頃から変態的な鋸歯状の記録を描き始め、地震のあった正午には急に潮が減っていたという。海における地震前の水準変動の実例として、浜田の地震が挙げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。