佐渡に漂着した肅愼人
どんな伝承か
欽明天皇の御宇、異国人が佐渡へ渡って来たことがある。日本書紀によれば、佐渡島の北の御名部の碕の岸に肅愼人があり、一艘の船に乗って長く留まり、春夏は魚を捕って食にあてた。島の人は彼らを人ではない、鬼魅であるといって、あえて近づかなかったという。島の東の禹武邑の人が椎の実を拾い、灰の中に入れて焼こうとすると、その皮が二人の形になって火の上に一尺余りも飛び上がった。庭に置いても前のように飛んで闘い続け、占いの通り邑人はやがて掠われたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。