吉野の日蔵と鳩槃荼鬼
どんな伝承か
宇治拾遺物語に載る話として、日蔵上人が吉野山で会ったという鬼のことが記されている。その鬼は丈が七尺ばかりで、身は紺青色、髪は火のように赤く、頸は細く胸骨がさし出ていらめき、腹はふくれて脛は細かったという。この姿から餓鬼であったかもしれないと説かれる。餓鬼は人に憑いて病を起こすことがあり、五の宮の前に現れた一尺八寸ばかりで足が一つしかなく、顔かたちは人のようで蝙蝠の面に似た餓鬼は、おこりを起こす鬼であったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。