赤鬼・黒鬼・青鬼
どんな伝承か
『宇治拾遺物語』には、たけ七尺、身の色は紺青、髪は火、腹ふくれて脛は細いという鬼が登場する。もとは人間で、憎い人を殺しても怨みが消えず、孫・曾孫・玄孫と殺し続けても怨みは残り、「敵の子孫はつきはてぬ、わが命きはまりもなし」と泪を流し、ついに自らの瞋恚の炎と化して燃え尽きた。日蔵上人が吉野山中で鬼に逢ったときの話である。鬼は赤鬼・黒鬼・青鬼などさまざまで、人の内なる精神の形象化ともいえる。
原典より
たけ七尺、身の色紺青、髪は火、むな骨さし出ていらめき、腹ふくれて脛は細いとあるのが『宇治拾遺物語』に登場する鬼で、かつて人間であったが、憎い人を殺したものの怨みは消えず、孫、曾孫、玄孫と殺しつづけても怨みは残り「敵の子孫…—— にっぽん妖怪の謎(阿部正路・阿部正路・妖怪学・現代(著述)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
にっぽん妖怪の謎(阿部正路・阿部正路・妖怪学・現代(著述))
国文学者・阿部正路『にっぽん妖怪の謎―古代の闇に跳梁した鬼・天狗・河童・狐たちは生きている!?』。日本の妖怪を文化史・文学史の視点で論じる。第1章では西遊記・酒呑童子・両面宿儺・赤鬼青鬼などの鬼、石ノ森章太郎やナウシカ・未来の妖怪、地獄の辞典、ケンタウロスを扱う。