くしゃみと墓の妖女
どんな伝承か
年老いてから一子を得た男が、祝いの席を賑わそうと辻の遊廓へ出向き、なじみの尾類に会えぬまま一人の美妓を連れ帰った。親族友人を集めて歌舞管弦の大騒ぎとなったが、戸の隙間からのぞいた者が、宴の中心にいる美妓には顔だけあって身体がないことに気づいた。主人が口実をつけて帰すと、女は辻の後方の墓へ行き、何者かに「赤児にくしゃみをさせて子を取って来る」と告げていた。相手は人間が糞喰えと唱えれば手が出せまいと答え、以来その呪言が伝わるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。