南北の奴弟子となった正鉄が
どんな伝承か
文政十一年、二十五歳の井上正鉄は伊勢両宮参拝の途上、五十鈴川のほとりで水野南北という老人に呼び止められ、後年狂死の相があるので万事を慎むようにと諭される。感銘を受けた正鉄はその場で弟子入りを願い出て奴弟子となり、麦飯一椀と生大根だけの粗食を守り、早朝の水汲みや薪拵え、寒中も毎夜音羽の滝に打たれる修行を半年ほど続けた。すると精神は清らかになり、惰慢の心が自然と消えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)