十五歳で父を失い一家に死が絶えなかった吉夫が
どんな伝承か
笠井吉夫は明治四年、十五歳のときに四十六歳の父を卒中で失い、それに先立つ十七年間に七人の家族を次々と亡くしていた。憂悶の明け暮れに、近所の岡本英二から、信心をすればどんな罪業も災難も取り払ってくれる有難い神があると聞き、勧められるまま中井の出社へ参詣した。取次の大森うめは神前で無我の境に入ったのち、「これは畜犬の祟りである」との神宣を伝えた。家に帰って調べると祖父が飼犬を殺した事実が判明した。まもなく家内そろって天地金乃神を信仰し始めると、追々万事仕合わせを得るに至ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)