亡き四歳の子の霊を諸界に探す
どんな伝承か
宮地堅磐の『異境備忘録』の一条。明治十一年五月二十五日、長男の清明が四歳で病死した。その夜、堅磐は我が子の霊魂がどの界に入ったかと気遣い、諸々の界に入って尋ねたが見当たらない。仏界に入って尋ねると、入口の左の川原に松の樹が多く生え、血の付いた白い物を頭に戴いた童子が数十人遊んでいた。一人ずつ改めたが我が子はいなかった。神仙界でも「汝の子の霊はこの界へは来らず」と言われる。のちに従妹の家の縁前に清明が姿を現し、自分は神界にいるが掟があって親には居所を語れぬと告げて消えたという。
原典より
『明治十一年五月二十五日に我長男清明といふもの四歳にて病死す。—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)