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重兵衛さんの一家とにんにく

所在地高知県高知市小津町
年代明治十四年(1881)以降(寺田四歳の冬〜少年期)
登場重兵衛さん、仲持商、その細君、寺田寅彦、亀さん、丑尾さん、重兵衛の次男、重兵衛の娘
出典怪異考 - 化物の進化

どんな伝承か

明治十四年、四歳の冬に父が名古屋鎮台から熊本鎮台へ転任し、母・祖母・次姉と郷里へ帰って小津の家に落ち着いた。父は明治十八年に東京へ栄転するまで一度も帰省しなかった。門脇の長屋には重兵衛という男が住み、維新前は店を構えた商人だったが当時は仲持と呼ぶ土地家屋の周旋業だった。五十近い肥った赤ら顔で、夏は下帯一つで晩酌の膳の前にあぐらをかき、鰹の刺身のつまに生のにんにくをかりかり齧った。自分の家ではにんにくを食べないと母に聞かされ、家ごとの差を不思議に思ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

怪異考 - 化物の進化(寺田寅彦・大正9年(1920)〜昭和12年(1937)発表の随筆を収録。中公文庫『怪異考/化物の進化 寺田寅彦随筆選集』)

物理学者・寺田寅彦が大正9年〜昭和12年に発表した随筆を集めた一冊。表題作「怪異考」では郷里高知の怪音「孕のジャン」を地鳴り(小規模地震)、馬を殺す魔物「頽馬・ギバ」を空中放電(セントエルモの火)と推定するなど、各地の怪異を一次資料(『民俗怪異篇』『伽婢子』等)に基づき現代科学の語彙へ翻訳する。

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