雲州皿屋敷
どんな伝承か
安来市の野方に、戸井ゾネ長者の屋敷跡と伝えられる所がある。その西北にお菊荒神が祀られている。むかし、長者の家に大切な客が来たので御馳走が出され、代々秘蔵の什器・家宝も取り出された。その中に特に長者が自慢していた南京の小皿があったが、忙しさのためか、お菊という女中がこわしてしまった。日頃目をかけられているお菊が詫びても長者は一向に聞き入れない。お菊は悲しみ恨んで、その晩に首を吊って死んでしまった。以来、長者の家では不幸が続き、ついには炎上して滅亡してしまったという。家が死に絶えたので、村人は祟りがあっては大変と神様として祀り、今も「お菊荒神」として毎年祭っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。