山くらべ
どんな伝承か
むかしむかし、高麗の国の人が商売のためにこちらへ来て、雲の上にそびえる大山を見て高い山だと感心し、淀江の海岸に上がって眺めていた。土地の漁師が、高いだろう、お前の国にはあるまいと自慢したので商人は腹を立て、国へ帰って一番高い山を船で引いて来て、浜の上に据えつけた。どちらが高いか天の神に決めてもらうことになり、神は長い樋を両方の山の頂きに橋のように掛け、真中に手桶の水を流した。水は唐から持って来た山の方へ流れ、負けた高麗の人は山を置き去りにして逃げ帰った。残った山を土地の人はから山と呼んだという。
原典より
むかしむかしずっと大昔のこと、高麗の国の人が、商売のためにこっちの方へ来たげな。—— 日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。