お菊虫
どんな伝承か
お菊虫は西日本の農村でサネモリ虫を想起させる虫で、『雲錦随筆』は「まさしく女が後手にくくりつけられたる形態なり」と記す。『播州名所巡覧絵図』によれば寛政七年にこの虫が姫路城下にまんえんし、城下の人びとはお菊の怨霊が年忌ごとに現れるのだと恐れたという。お菊の霊を祀った社は姫路市忍町の十二所神社のそばにあり、お菊神社と呼ばれている。虫の本体は細枝に尾の先をつけ胸のあたりを糸で絡めた形のアゲハチョウの一種の蛹で、姫路では昭和の初めごろまで土産物として売られていた。
原典より
お菊虫は、西日本の農村で斎藤実盛の怨霊の化身として恐れられ、サネモリオクリとよぶ虫送り行事の対象となっているサネモリ虫を想起させる。—— 日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。