はだかで参宮する道化
どんな伝承か
慶応三年秋、伊勢神宮の門前町・宇治山田では御蔭参り抜参りに「ええじゃないか」の踊りが加わり、仮装した群衆の狂乱状態が生まれていた。山田町辺りでは参宮の際に道化の出し物もあり、三十四、五歳ほどの女が真っ裸のまま供の下女に着物を持たせ、頭に三百両ほどの豪華な飾り物をつけて、はやり歌に合わせて「おめこへ紙はれ」と囃しながら参宮する者もあったという。参宮の際には銭撒きもよく行われ、物乞いが一日に二貫文も拾ったと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。