才一郎後日譚
どんな伝承か
屋上から飛び去って四か月目の慶応四年三月十六日の夜八ツ時過ぎ、才一郎はもとの姿で柳田家へ帰って来た。三尺坊の供物の下がりと、御山で皆が用いた盃を持参したという。明治元年九月三日にも再び帰り、三尺坊の指図で医学修業のためしばらく同家に滞在した。同年十一月十三日、才一郎は胸の心地が悪いと言って引きこもり、今晩は霊として御山へ連れて行かれると告げ、小声で秋葉を念じ拍手を二つずつ打って、「皆様御苦労さま、これから参ります」と言い、眠るように息絶えた。数え年十九であった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)