ハーンの記したヒトギツネ
どんな伝承か
松江にしばらく滞在したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、『日本瞥見記』のなかで稲荷のキツネについて書き、ヒトギツネにもふれている。キツネにはよいものと悪いものがあり、稲荷ギツネがよい方、人狐すなわちヒトギツネが悪い方である。大きさはイタチほどで形もイタチに似ており、尾だけが他のキツネと同じだという。人間に飼われ、大事に飼ってくれる家には繁昌をもたらすが、いったん機嫌を損ずるとその家に災難をもたらす。キツネモチと思われている家の地所や田畑は正当な値段で売ることができない。縁組は論外の沙汰であると、ハーンは結婚の禁忌にも注目している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの(吉田禎吾・民俗・憑きもの研究・昭和)