守護霊の冥護
どんな伝承か
松江市の西端に接した生馬村に、吉祥寺という禅寺がある。住持の山崎卜鳳という人は、境内に陀枳尼天を祀った小さな祠をもっていたが、この師には一個の守護霊があって、種々の不思議を出現させるという。この守護霊は尼の姿で、いつも緋の仏衣を着け、一人の若い黒衣の尼の霊を従者のようにしている。かつて師が同国日御崎村で瀕死の大病にかかったとき、信仰する陀枳尼天(実は霊狐)が現れて病を癒やし、その霊狐の手引きでこの守護霊が来たのだという。守護霊は師が松江大橋を渡るときに師を尋ね当てたとされ、卜鳳師が夜更けて帰ると家族の寝室の襖がスーッと開いて知らせをするなど、たびたび不思議を告げたという。
原典より
松江市西端に接續した生馬村に吉祥寺と云ふ禪寺があつて、住持の山崎卜鳳と云ふ人が、境内に陀枳尼天を祀つた一小祠を有つてゐるが、此師には一個の守護霊があつて種々の不思議を出現させる。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))