山童の怪異
どんな伝承か
海抜五千四百余尺の伯耆国大山は、日本海に面した中腹に大樹が密生し、その間に大神山神社や大山寺があって、古来天狗や妖魅、大蛇の住む所として畏怖されていた。この高山の麓の村に弥六という山稼ぎの男がいて、製炭用の木を伐る仕事を請け負い、毎日一人で谷間へ通っていた。ある日、人とも猿ともつかぬ十三歳ほどの背丈の怪物が現れ、弁当の飯を半分もらう代わりに手伝うと申し出た。試させると同様の者が数体現れ、崖に並んで材木を天狗渡しに投げ渡し、見る間に二三十本を積み上げた。弥六は他言しない約束で契約を結んだ。
原典より
海抜五千四百餘尺ある伯耆國大仙の、日本海に面した中腹は、蓊鬱として大樹が密生して居り、その間に、大神山神社や大仙寺があり。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))