腕を斬られて笑う豆腐地蔵
どんな伝承か
東福院横町に豆腐屋があり、その主人は裏でよこしまな商いをしていて評判が悪かった。ある時期から、毎晩きまった時刻に僧が来て、きまった品をきまった代金で買っていく。ところが売上げを入れた竹筒を翌朝あらためると、決まって樒の葉が二、三枚まじっていた。狸か狐の仕業だと思った主人は、次に来たら手を斬ってやろうと待ち構え、代金を払おうとした僧の腕へ包丁を打ちおろす。僧は消え、点々と血が続いていた。たどっていくと東福院の地蔵堂の前で途切れ、堂を覗くと地蔵がにっこり笑っていた。主人は改心し、店はますます繁盛したという。
原典より
場所 若葉二丁目 東福院時代 江戸時代(年代不詳)東福院横町に、一軒の豆腐屋があった。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会)
新宿区教育委員会編『新宿と伝説』を全62話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。