橋のたもとで小豆をとぐ老婆
どんな伝承か
昔、緑雲寺の前あたりにきれいな川が流れ、粗末な橋が一本かかっていた。その橋のたもとには、夜ごと恐ろしい顔つきの老婆が現れて、シャキン、シャキンと音を立てながら小豆をといでいたという。町の人々は「またアズキばばあが出た」と言って怖がり、誰も近寄らなくなった。この話は市谷山伏町に住む三尾梅吉が語ったもので、正体はタヌキだろうとされている。タヌキは水辺で用を足す習性があり、その音が小豆を洗う音に似ていることから作られた話であろうと、原典は解説している。
原典より
時代 江戸時代から明治時代の末期までむかし、そこにきれいな川があった。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会)
新宿区教育委員会編『新宿と伝説』を全62話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。