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古文献の中の狐持ち

所在地島根県出雲市中野町
年代文化六年
登場速水保孝、山根与右衛門源保祐、西山八沢済、出雲の人々、『出雲国内人狐物語』の著者・中野村の住人、著者の外孫の医師・後閲と出版
出典出雲の迷信

どんな伝承か

出雲で最も古い狐持ちの文献は、神門郡中野村の山根与右衛門源保祐(満碁江翁)が天明六年に著した『出雲国内人狐物語』で、出版は文化六年、外孫の医師西山八沢済が後閲し跋文と『人狐夢物語』を添えて京都から出した。これによれば出雲の狐持ちの始まりは享保の初め頃、東郡の富裕な地主が小作人の年貢未納を容赦せず、倒産した家を人夫を差し向けて解体した。遺恨に思った小作人は自家に出た病人を奇貨として狐憑きと称し、山伏と結んで地主の家から差し向けられた人狐の祟りだと言い触らした。以来その地主は狐持ちの名を得、これが狐持ち第一号だという。

原典より

一方、出雲・伯耆・隠岐などの狐持ち迷信地帯において、狐持ち家筋が、いつごろ形成されたかは、狐持ち迷信の解明にたいへん重要な鍵となる。—— 出雲の迷信(速水保孝・速水保孝・憑きもの研究・昭和(1970年代)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

出雲の迷信(速水保孝・速水保孝・憑きもの研究・昭和(1970年代))

速水保孝『出雲の迷信』。自ら狐持ちの家に生まれた著者が、出雲・隠岐・伯耆の狐持ち迷信を、家筋の系譜・近世史料・社会経済史の観点から徹底的に解明した憑きもの研究の集大成。第一章では自家が狐持ちとされた悲しみ・隔地心中事件・叔母の嫁入り口の差別を語り、第二章で憑き・狐憑き患者・人狐と狐持ち・おさき・くだ・いづな・とうびょうを概観する。第三章では犬神統の部落・上馬荷の人々・犬神使いの歴史・四国と豊後の犬神を追う。

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