田辺のお糸婆がイズナを譲り受ける
どんな伝承か
和歌山県田辺では明治二十四年頃、一人の遍路が伏見稲荷でイズナ(管狐の一種)を授かって帰り、それを土地のお糸という老婆がさらに譲り受けて祀っていたことがあったと伝わる。伏見稲荷では狐を連れて神主に仲間入りの儀礼をしてもらい、一定期間滝で修行させることで御眷族としての地位を得るとされ、飼っていた狐と生別する際には狐も涙を流して悲しんだという話も紹介されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・石塚尊俊・民俗学・昭和(民俗調査))
民俗学者・石塚尊俊『日本の憑きもの―俗信は今も生きている』。日本各地の憑きもの俗信を実地調査と文献で体系化した研究の決定版。