堀井度 山陰狐憑き33例調査
どんな伝承か
堀井度による、山陰地方の狐憑き経験者三十三例のカルテ分析である。それによれば、狐憑きには男七・女二十六と女が断然多く、比較的若い女に多くて二十代の発症が全体の三分の一を占めた。学歴の判明する者のうち無学が半数を占め、一度憑かれた者は何度も繰り返す傾向が数字にも表れ、十数回・数十回に及ぶ常習者もあった。憑かれた原因は狐持ちの怒りやねたみを買ったという被害者側の推測がほとんどで、そこに恐怖心を抱いていることが共通する。狐憑きは本人の先天的異常性格によるもので、原因は狐にあるのではなく自身にある、と結論づけられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・石塚尊俊・民俗学・昭和(民俗調査))
民俗学者・石塚尊俊『日本の憑きもの―俗信は今も生きている』。日本各地の憑きもの俗信を実地調査と文献で体系化した研究の決定版。