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群馬県の狐操り訴訟事件

所在地群馬県吾妻郡草津町
出典近世史料にみる狐憑きの俗信

どんな伝承か

群馬県内で記録された、狐憑きをめぐる訴訟事件の記録。乙が草津温泉へ湯治に出かけた後、乙の実弟の息子・丙が発病し、狐が憑いたとされた。甲は乙が丙に狐をつけたと言いがかりをつけ、質入れした山地に接する下畑の返還を迫り、乙は周囲の圧力に屈して下畑を返還した。しかし丙の病状は快復せず、甲は乙が狐を使って病を長引かせていると重ねて代官所へ訴え出た。個人が狐を自在に操ると考えられた、憑き物の俗信が悪用された一例として伝わる。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近世史料にみる狐憑きの俗信(小池信一・近代(20世紀、民俗学的研究))

本書は近世の公式史料と伝聞に基づく、狐憑きに関する訴訟事件を記録した民俗学研究である。埼玉県比企郡と群馬県における二つの狐憑き訴訟事件を詳細に分析し、江戸時代の農村共同体における俗信と現実の社会矛盾の交錯を明らかにする。特に質地流地などの土地紛争が、修験や民間信仰を通じて超自然的な現象として表現された過程、および女性世帯主や富農女性が「狐を駆使する者」として差別・迫害される社会的メカニズムを浮き彫りにしている。

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