来待村 惣六荒神
どんな伝承か
八束郡来待村(現・松江市宍道町来待)では、昔、惣六という者が没落して大原郡の方へ移っていったが、残していった田地は狐持ち田であるために買う者がなかった。ついにその田を部落共有の土地とし、そこに荒神様を祀って、今に『惣六荒神』と呼んでいるという。狐持ちの家が破産した後の田畑は、いくら安くても人が買うのを躊躇するといい、能義郡布部村では時価の三分の一ほどに下がったといわれる。狐持ちの土地にまつわる忌避の心が、こうした荒神の由来として今も語り伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の憑きもの――俗信は今も生きている(石塚尊俊・石塚尊俊・民俗学・昭和(民俗調査))
民俗学者・石塚尊俊『日本の憑きもの―俗信は今も生きている』。日本各地の憑きもの俗信を実地調査と文献で体系化した研究の決定版。