蛙の身代わりに嫁いだ娘と大蛇
どんな伝承か
河内町に伝わる昔話。ある男が、大蛇が大きな牛蛙をまさに呑もうとしている場に行き合わせた。蛙が不憫になった男は、見逃してくれるなら娘を嫁に差し出そうと蛇へ持ちかける。すると蛇は口にしかけた蛙を放し、どこへともなく去った。ほどなく男の家に立派な若者が出入りするようになり、娘と親しくなって、そのまま嫁入りが決まる。嫁がせた翌日の暮れ四つごろ、男が若者の後をつけていくと、大きな松の朽ちた洞の中で娘が眠っていた。蛇が約束どおり娘を連れ帰ったのだと知れたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史・自治体史(民俗))
『河内町史 柑橘・民俗編』所収の昔話・伝説。熊本県河内町(現熊本市)に伝わる三十八話の口承を採録する。