おむすびコロコロ
どんな伝承か
ある所の爺がオニギリを持って山へ仕事に出かけ、転んだ拍子に側の穴へ落としてしまった。穴の中から「オニギリコロコロスッテントン」と音がするので面白くなり、次々と持ち物を落とし、しまいには自分から転げ落ちた。穴の中には鼠がたくさんおり、礼を言って御馳走をし、土産まで持たせてくれた。翌日、隣の欲張りな婆が同じように穴へ落ちてもてなされたが、鼠の宝物まで欲しくなって猫の鳴き真似をしたところ、あたりは真暗になって何もかも消え、気がつくと野原の真中におり、体中に噛み傷や掻き傷ができていた。
原典より
そこで鼠の嫌いな猫の鳴き真似をしたら、周囲が急に真暗になり鼠もみやげも宝物も何もかもが無くなってしまった。—— 河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。伝承者の名を添えた子守歌二編と、昔話と伝説の違いを述べた前置きに続き、継子譚・異類婚姻譚・和尚と小僧・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音、金峰山と飯田山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、第一話から第三十八話まで番号を振って並べる。多くの話には話型の名や類話の広がりを短く添える。