阿波の丸裸の踊り込み無銭飲食
どんな伝承か
御降りがあった家では床の間を浄め、燈明を献じ神酒や供物を供えて礼拝し、近隣を招いて振る舞いをした。酒食が進むと歌い踊り乱舞となり、そこへ招かれざる者も踊り込んで無礼講となった。史料は、銭を一文も持たず丸裸で踊りながら神々を参って廻るうち、御降りがあって踊る家を見つけると『ええじゃないか』と押しかけ、泥足でも草鞋のままでも座敷へ飛び上がって踊り、家が慌てて酒肴を出すと遠慮なく喰い散らして踊り続けた、と伝える。土足の踊り込みや、少女・人妻へのたわむれも珍しくなく、解放感にうかれた人々の間に混乱が目立ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔・1970年代~1980年代(推定))
本書は幕末維新期の慶応3~4年(1867~1868年)に東海地方から四国地方にかけて流行した「ええじゃないか」という民衆運動を詳細に記録した研究書である。神社仏閣の札が降下する「お札降り」現象を契機として、老若男女が「ええじゃないか」と囃しながら踊り狂い、祝宴を催す集団心理現象が急速に波及した。