縁側に後ろ向きで立つ亡き妹
どんな伝承か
著者は、過去の人霊がこの現象界へ出てきて、いろいろなことを知覚したり推理したりしている姿をよく見かけるという。黙想しているような恰好で何かしきりに考えている亡き妹の姿は崇厳であり、たしかに神を見つめている眼差しであると書く。妹はカトリックの教えを深く信ずるようになっており、たった一人の長男が死んだときには、おかあちゃまはまだ一緒に行ってあげられないけれど、あんたは先に行っているのよと諭したという。だから妹は肉体のない人間になって、始終、著者の家の縁側の庭寄りのところに後ろ向きになって立つ。顔を真正面から見たことはないが、袷の着物の柄などははっきり見えるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・昭和中期(1940年代~1950年代推定))
幼少期の地獄極楽のぞきからくり(私の心霊術)/心霊術と降霊の実演/作家長田幹彦の心霊体験/交霊と幽霊との接触/明治〜昭和の心霊文化