トップ > 東京都の伝承 > 千代田区

勝行の幽霊

所在地東京都千代田区(有楽町駅)
年代明治〜昭和
登場勝行、鈴子、矢田挿雲、死後に訪ねてきた筆者の従弟、勝行の妹(変名)、筆者・体験者
出典私は幽霊を見た

どんな伝承か

昭和十年の十月中旬か下旬、報知新聞に連載を書いていた筆者のもとへ、十年余り音信のなかった京都の従弟の勝行が訪ねてきた。名刺には西陣の織物会社の社名があり、新調の背広に中折帽、新しい靴という身なりだった。応接間で話したあと二人で社を出たが、有楽町駅の近くで勝行は寄る所があると言って横丁へ入り、筆者が十数分待っても戻らなかった。昭和二十三年、京都で勝行の妹の鈴子を訪ねると、勝行は昭和十年二月二十六日に胸の病で亡くなっていたと言う。訪問は死後八か月目のことで、筆者は来訪者を幽霊と認めるほかなかった。

原典より

知っているのは死後八ヶ月目に勝行が私を訪ねて来たことだけである。—— 私は幽霊を見た(東雅夫(編)・MF文庫ダ・ヴィンチ) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

私は幽霊を見た(東雅夫(編)・MF文庫ダ・ヴィンチ)

『私は幽霊を見た――現代怪談実話傑作選』は、東雅夫が編んだ怪談実話のアンソロジーで、メディアファクトリーのMF文庫ダ・ヴィンチの一冊である。平山蘆江・火野葦平・佐藤春夫・徳川夢声・遠藤周作・柴田錬三郎から石原慎太郎・新倉イワオ・稲川淳二まで、作家や文化人が自ら見聞きした幽霊や怪異を書いた文章を集める。目次には二十三篇と編者解説が並び、水木しげる・山田野理夫・桝井寿郎の座談「怪談詮議」や中岡俊哉「イタコの謎を追う」の抄録も含む。

種別から探す

幽霊死者の来訪

千代田区の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『私は幽霊を見た』の伝承