炭粕の地盛りが招いた一家の病
どんな伝承か
東京の四谷区片町に岡田一という電気機械工の青年が住んでいた。大正十二年一月に焼けた跡地を買って新築したのだが、入口の右手が一坪ほど低かったので、近所の湯屋から石炭の焚き粕をもらって地盛りをした。移り住んでからは子供も妻も母も代わる代わる病み、病人の絶える日がない。八月に母が伊賀町の伏見稲荷の支教会で伺いを立てると、乾の方角から運んだ普通でない土に邪気が集まって祟っていると告げられた。母は地盛りなど知らぬと言ったが、息子に確かめると事実で、磁石を立てると湯屋はまさに乾に当たっていた。
原典より
東京の四谷區片町に岡田一と云ふ電氣機械工をしてゐる青年がある。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))