一夜植えを阻まれた八百尼の松林
どんな伝承か
五箇村に八百尼という女がいた。都万の屋那へやって来ると、一夜のうちに松をすべて植えきる覚悟で植え付けを続けた。ところが鶏の鳴きまねが上手な男が、ふざけてケケコッコウと声を上げたため、尼は植えるのをやめ、残った松を投げ捨ててしまった。捨てられた松も根づいて育ち、今では二百本を超える松林になっている。大都万の釜尾、西の海岸に広がる松林がそれで、この地は屋那と呼ばれる。八百尼はその後も長く生き、若狭へ渡って死んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。