蛭子神社の八百杉と涸れぬ泉
どんな伝承か
岬町中ノ津の海辺近くに蛭子神社が鎮座する。その南へ十メートルほどの所に、根元から二股に分かれた杉が立ち、八百比丘尼が手ずから植えたことから八百杉と呼ばれる。杉の下には一年を通じて涸れない泉が湧き、伊勢へ参る者は必ず立ち寄って水を汲んだという。海に近いのに水が豊かなためか、近くの田は干ばつの年ほど実りがよく、雨の多い年はかえって出来が悪かったと伝える。八百比丘尼手植えの杉は、玉若酢命神社や水若酢神社、大山神社、焼火神社の境内にもあったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。