無辺井戸
どんな伝承か
香川県大川郡白鳥町福栄の無辺さんは、夏でも冬でも柿色の衣一枚に縄の帯をしめ、腰には鎌をさして、大和の大峰山へ一夜のうちに往復していたという。そば粉と木の実を食べ、火を通したものは一切口にしなかった。里の人は臼を横にし、その上へ新ごもを敷いて丁重にもてなしたという。与田神社の南、林の中にある井戸は無辺さんがこぶしで大地を打った跡で、そこから清冽な水があふれ、四季を通じてかれることはなかった。この水ははれものに効験があると伝えられている。
原典より
無辺さんは夏でも冬でも柿色の衣一枚、縄の帯をしめ腰には鎌をさし、大和の大峰山へは一夜のうちに往復していた。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗))
香川県(讃岐)の昔話と伝説を網羅する。第一章昔話は、炭焼長者・天道さん金の鎖・狐女房・大歳の火・産神問答(虻にのみ/滝の宮のヨサの宮さん)・親棄山・童子丸・弘法機・継子話・お大師さんとぼた餅・物言う亀・米倉法師・猫又・こぶ取り爺・屁こき爺・蛇聟入・かにの報恩・浦島太郎・竜宮童子・肉付面・子育て幽霊・鷲の育て子・亀の聟入など五十九話を語り手付きで収める。