かにの報恩
どんな伝承か
爺さんと婆さんが京参りに出かけた。その途中、蛇が蟹を捕らえていじめているのに出会った。爺さんは蛇に、そんなことをするな、京参りから帰ったら娘をやると言って別れた。京参りから戻ると、約束通り蛇が娘を取りに来るというので、娘を綺麗な箱に入れて縛っておいた。夜、約束通り蛇が来て、一晩中ガサガサと音がした。夜が明けて出てみると、助けた蟹が沢山の仲間を連れて来て、蛇の体中にとりついて殺していた。箱の周りには蟹の手や足も沢山落ちていた。助けられた蟹が恩返しに娘を助けに来たのであり、娘は無事に助かったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗))
香川県(讃岐)の昔話と伝説を網羅する。第一章昔話は、炭焼長者・天道さん金の鎖・狐女房・大歳の火・産神問答(虻にのみ/滝の宮のヨサの宮さん)・親棄山・童子丸・弘法機・継子話・お大師さんとぼた餅・物言う亀・米倉法師・猫又・こぶ取り爺・屁こき爺・蛇聟入・かにの報恩・浦島太郎・竜宮童子・肉付面・子育て幽霊・鷲の育て子・亀の聟入など五十九話を語り手付きで収める。