湯殿行者・久さんの神霊顕現体験
どんな伝承か
湯殿山で修行した行者・久さんは、盗まれた物をたちどころに言い当てるなど、優れた霊能力を持つとされた。旅館に合宿していた諏訪の機関庫の人々の悪事をたちまち見抜いたり、岡谷の製糸場から誘拐された女工を二日ほどで発見して連れ戻したりしたという。ある夜、東京へ帰る前夜、久さんに誘われてお諏訪さまへ参拝に行った。社殿の奥まで進むと、久さんは黙禱したあと「今、神様がそこへお下がりになっているが、あなたにあのお姿が見えますか」と問うた。目を凝らすと、ほのかな明かりの中に合掌した老翁の姿がぼんやりと浮かんで見えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界五十年(長田幹彦・昭和中期~後期(推定1960年代~1970年代))
霊媒実験と透視(霊界五十年)/放送局・邸宅の幽霊/自殺者の霊と幽霊屋敷/作家長田幹彦の心霊体験/明治〜昭和の心霊交遊