ポケットから出てきた水晶珠
どんな伝承か
研究会の会員きぬ子が、霊媒の服部に誘われて大田区の立派な家で開かれた交霊会を手伝った。現象は目覚ましく、三体の人形が同時に日本舞踊を踊ったという。ところが夜食の席で服部は、研究会は手当を出さないから良い現象が出ない、今夜はいわばアルバイトだと本音を漏らした。きぬ子は、服部が水晶珠の引き寄せをやったとき、珠をズボンのポケットから出すのを隣で見ていたと明かす。引き寄せたばかりで表面が柔らかく温かいと水原に耳打ちさせるのは、みなの注意を引くための仕掛けだったのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・昭和中期(1940年代~1950年代推定))
幼少期の地獄極楽のぞきからくり(私の心霊術)/心霊術と降霊の実演/作家長田幹彦の心霊体験/交霊と幽霊との接触/明治〜昭和の心霊文化